岩橋ゆりさん という人
公開日: 2016-03-18 企画の案内
岩橋ゆりさんは、舞台の人。
2年前に一度、共同で企画を主催した。
それから、たまにあって話したりして、
この前、2年ぶりに二人で企画した場を開いた。
終わった企画について何かを書くのは不思議な感覚で、
誰に書く宛があるわけじゃないけれど、
ゆりさんと開いた場の感触がまだ残っていて
それをここに記しておく。
======
一つの作品でも、一つの場所でも、一人の人でも、
ゆりさんが何かを大切にするときは、その身を明け渡すときだ。
だから、大切にしたい一つの作品を朗読するとき、
ゆりさんはその身を作品に明け渡して空っぽになってしまう。
じぶんの過去や考えや感情なんかは放っぽって、
一人の作者が作った言葉のリズムやイメージの中に飛び込んでしまう。
先日ぼくは、ゆりさんに手を貸してもらいながら、
そんな作品への触れ方を経験した。
自分を明け渡して、作品の世界に飛び込むことは、
慣れ親しんできた声=自分自身から離れることで、怖かった。
たぶんぼくは、ゆりさんが安全なところから教えようとしたり、
アドバイスをしてきたら、その手を振りきって拒否していたと思う。
自分の存在のかかった冒険をしようとする人に、
傷一つつかない場所から手を出すことは冒涜だと思うから。
でもゆりさんは、驚くことにぼくと一緒になって飛び込んで来た。
作品への敬畏がそうさせるのか、なんでそんなことができるのか、
しようと思うのかは分からない。
けれど、それは飛び込む覚悟を決めるのに十分なもので、
ぼくはゆりさんの進む先について身体を動かし、
慣れ親しんだ声を手放していた。
気づくと出したのことのない響きが部屋に鳴っていた。
腕の振り方や腰の入れ方を教えてもらったら、
投げたことのない豪速球が飛んだような(そんな体験ないけど・・・)
ミットに「スパーンッ!」と球が入った音だけが残って
いるような(そんな体験ないんですけどね・・・)
ぼくが読んだのは嵐が来るシーンだったけど、
飛び込んでしばらくしてから「こんなに激しい嵐だったのか」
という感想があとから実感として湧いてきた。
ドラマチックで鮮やかなゆりさんの朗読の世界は怖かった。
けどまた、あの音を聞いてみたい。
「飛び込み」はじめました 小林健司
ゆりさんのプロフィール。(ゆりさんのブログより)
**************
和歌山県生まれ。
演劇的手法を通してコミュニケーションを体験する<ドラマ教育>を玉川大学で学び、その後、玉川大学、九州大谷短期大学、国立身体障害者リハビリテーショ ンセンター学院、劇団ひまわり俳優養成所の講師など、日本各地の様々な地域でコミュニティづくり、自己表現に関するワークショップ、市民ミュージカルの立 ち上げなどに携わる。
その様々な経験を生かし、「ドラマ教育」をベースに・五感をとぎすまして身体や感覚で「感じる」ことを大切にすること・人とのやり取りを楽しむこと、そし て、それらを通して自己表現の楽しさを味わうことを目的にした独自のワークショップ「コミュニケーション・アーツ」を各地で展開している。
02'年からの仕事の一部
中高齢者の朗読劇グループ<ことの葉>演出
(財)和歌山県人権啓発センター<コミュニケーションワークショップ・絵本のよみきかせ講座・絵本のよみきかせ出張ツアー>
NPO法人チャイルドラインもしもしキモチ主催<おはなし作りワークショップ>
NPO法人こえとことばとこころの部屋主催<就労支援ワークショップわたしをほどく〉〈・釜ヶ崎子どもアートワークショップ>
特定非営利活動法人わかやまNPOセンター主催 NPOリーダー養成講座
和歌山県各保健所主催<糖尿病予防教室・こころとからだのストレッチ>
現代芸術創造支援事業OCA!大阪コミュニティアート<子ども向けワークショップの現場で学ぶ>
立命館大学講師 応用ドラマ教育論担当
ライフワークとして熊野川町森林組合と共に林業間伐体験を通じ「地球を感じるプログラム」を企画、実施
・上級カウンセラー 資格〈関西カウンセリングセンター認定)
・家族相談士 資格
2年前に一度、共同で企画を主催した。
それから、たまにあって話したりして、
この前、2年ぶりに二人で企画した場を開いた。
終わった企画について何かを書くのは不思議な感覚で、
誰に書く宛があるわけじゃないけれど、
ゆりさんと開いた場の感触がまだ残っていて
それをここに記しておく。
======
一つの作品でも、一つの場所でも、一人の人でも、
ゆりさんが何かを大切にするときは、その身を明け渡すときだ。
だから、大切にしたい一つの作品を朗読するとき、
ゆりさんはその身を作品に明け渡して空っぽになってしまう。
じぶんの過去や考えや感情なんかは放っぽって、
一人の作者が作った言葉のリズムやイメージの中に飛び込んでしまう。
先日ぼくは、ゆりさんに手を貸してもらいながら、
そんな作品への触れ方を経験した。
自分を明け渡して、作品の世界に飛び込むことは、
慣れ親しんできた声=自分自身から離れることで、怖かった。
たぶんぼくは、ゆりさんが安全なところから教えようとしたり、
アドバイスをしてきたら、その手を振りきって拒否していたと思う。
自分の存在のかかった冒険をしようとする人に、
傷一つつかない場所から手を出すことは冒涜だと思うから。
でもゆりさんは、驚くことにぼくと一緒になって飛び込んで来た。
作品への敬畏がそうさせるのか、なんでそんなことができるのか、
しようと思うのかは分からない。
けれど、それは飛び込む覚悟を決めるのに十分なもので、
ぼくはゆりさんの進む先について身体を動かし、
慣れ親しんだ声を手放していた。
気づくと出したのことのない響きが部屋に鳴っていた。
腕の振り方や腰の入れ方を教えてもらったら、
投げたことのない豪速球が飛んだような(そんな体験ないけど・・・)
ミットに「スパーンッ!」と球が入った音だけが残って
いるような(そんな体験ないんですけどね・・・)
ぼくが読んだのは嵐が来るシーンだったけど、
飛び込んでしばらくしてから「こんなに激しい嵐だったのか」
という感想があとから実感として湧いてきた。
ドラマチックで鮮やかなゆりさんの朗読の世界は怖かった。
けどまた、あの音を聞いてみたい。
「飛び込み」はじめました 小林健司
ゆりさんのプロフィール。(ゆりさんのブログより)
**************
いわはし ゆり
表現教育実践家。和歌山県生まれ。
演劇的手法を通してコミュニケーションを体験する<ドラマ教育>を玉川大学で学び、その後、玉川大学、九州大谷短期大学、国立身体障害者リハビリテーショ ンセンター学院、劇団ひまわり俳優養成所の講師など、日本各地の様々な地域でコミュニティづくり、自己表現に関するワークショップ、市民ミュージカルの立 ち上げなどに携わる。
その様々な経験を生かし、「ドラマ教育」をベースに・五感をとぎすまして身体や感覚で「感じる」ことを大切にすること・人とのやり取りを楽しむこと、そし て、それらを通して自己表現の楽しさを味わうことを目的にした独自のワークショップ「コミュニケーション・アーツ」を各地で展開している。
02'年からの仕事の一部
中高齢者の朗読劇グループ<ことの葉>演出
(財)和歌山県人権啓発センター<コミュニケーションワークショップ・絵本のよみきかせ講座・絵本のよみきかせ出張ツアー>
NPO法人チャイルドラインもしもしキモチ主催<おはなし作りワークショップ>
NPO法人こえとことばとこころの部屋主催<就労支援ワークショップわたしをほどく〉〈・釜ヶ崎子どもアートワークショップ>
特定非営利活動法人わかやまNPOセンター主催 NPOリーダー養成講座
和歌山県各保健所主催<糖尿病予防教室・こころとからだのストレッチ>
現代芸術創造支援事業OCA!大阪コミュニティアート<子ども向けワークショップの現場で学ぶ>
立命館大学講師 応用ドラマ教育論担当
ライフワークとして熊野川町森林組合と共に林業間伐体験を通じ「地球を感じるプログラム」を企画、実施
・上級カウンセラー 資格〈関西カウンセリングセンター認定)
・家族相談士 資格
0 件のコメント :
コメントを投稿