日本文学講読ゼミ　文学体・話体・表出史セレクト　やります

公開日： 2016-03-03 企画の案内

「ある時代のある作品は、表出史としてみようとするとき、いつも二重の構造をもっている。一つは文学体で、一つは話体だ。」（吉本隆明『言語にとって美とはなにか』）

昨年講読ゼミをした吉本隆明に影響を受けて、日本文学のゼミをします。

・「表出」という観点は、吉本隆明が文学作品を読む上で最も重要にしているもので、その時代その時代の文学表現の頂点を示すような表出を形にした作品があります。「表出史セレクト」はそういう作品の中でもメンバーが「これだ」と思うような（読んでないけど吉本隆明の本から察してますが、、。）もの。


・「文学体」とは、主に書き言葉に近い表現を取りつつ、ひたすら真面目に生きようとしている作者が、なにをやってもどん詰まりになってしまうような作者の分身を主人公にした作品に多い作品。

・「話体」というのは、語り言葉に近く、ダメダメな作者の分身が繰り広げる人間ドラマの小説を、読み解きます。

表出史セレクトはややマイナーな印象ですが、実力派ぞろい。
文学体セレクトは、ザ文学者という真面目な面々が並んでます。
話体セレクトも、有名どころが多いですが、志賀直哉や太宰治などのダメ人間っぷりに、個人的には心惹かれます。

いずれも、明治初期から昭和初期までの作家から3人を選んでいます。


【表出史セレクト】2016年3月20日（日）　13時-16時30分（2セッション）
・「機械」　横光利一　
・「刺青」　谷崎潤一郎
・「一兵卒」　田山花袋

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【話体セレクト】2016年3月21日（月祝）　13時-16時30分（2セッション）
・「浮雲」　二葉亭四迷
・「清兵衛と瓢箪」　志賀直哉
・「斜陽」　太宰治

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【文学体セレクト】2016年4月23日（土）　13時-16時30分（2セッション）
・「舞姫」　森鴎外　
・「明暗」　夏目漱石
・「金閣寺」　三島由紀夫

参加申し込み

marunekodo@gmail.com
までどうぞ。

ゼミ日程

2016年3月20日（日）　13時-16時30分（2セッション）

参加費　5,000円
場所　　まるネコ堂（京都府宇治市五ケ庄広岡谷２－１６７）【会場へのアクセス】

定員　　4人（他、定期メンバーが加わります）

参加者は本を読んできてください。
参加者は各回レジュメ（A4、最大2ページ）を提出できます（任意）。
形式自由。内容は過去の資料を参考にしてください。例『モモ』

注意：猫がいます。ゼミ中は会場には入れませんが、普段は出入りしています。アレルギーの方はご注意ください。