2016年 新しい道へ踏み出すご挨拶
公開日: 2016-03-05 日記
先日2月の末日に fence works を離れることになりました。
ご挨拶できたかたもいますが、こちらでも改めてご報告します。
離れる直前に何故か思い出したのは、十年前の出来事で、ぼくはある朝、勤めていた職場に行けなくなったことがあったのでした。
朝起きて、頭では行こうと思ってるのに、身体が動かない。。「あー、今でれば間に合うな」とか「これから行けば遅刻だな」とか「今行って謝れば手遅れにはならない」なんて思ってたら昼になって、結局一日家にいました。
「このままだと末はニートかフリーターか」なんて思ってたら、数日後に一日中ドアの前で「けんちゃーん」と呼びつづけてくれた同僚に機会をもらって、ぼくは何とか職場に復帰しました。
そこからは助けてもらった同僚に恩を返すことだけを考えて仕事に取り組みました。・・・で、6年後には、フリーランスになって仕事をいただけるくらいの仕事の腕を身につけてました。
フリーになってからは、あの日の自分みたいに落っこちちゃう人が誰もでないような働き方を目指して、試行錯誤を重ねました。連戦連敗といってもいい道のり でしたが、やっと自分なりにこの道だ、というものにたどり着いた矢先、忘れかけていた十年前の風景が雪崩のように押し寄せて、ぼくはその中に埋もれました。
「とっくに乗り越えたはずなのになんで今さら?」と思っても、その勢いは止まらず、三日三晩うなされるようにしてぼくが見たのは、全てを引き受け続けているぼくの姿でした。
ぼくはあの日、周りの期待に応えることができず、でも周りにいる人にだけは目を背けずに、必死に頑張ってようやく認めてもらえるようになった、そう思っていました。
でも、その時見えたのは、自分の限界を超えた状況の中で全てを飲み込み続けて一歩も動けなくなり、そんなぼく自身から目を背けた自分の姿でした。
「あぁ、ぼくは、最後の最後に自分に背中を向けたのか・・・。
今まで気づきもしなかった・・・。でも、よく頑張ったよな。」
この十年間に何の悔いもないけれど、そこから長い道のりを歩いて、今ここにいるのだと思うとちょっとジンと来ました。
そういえば、ぼくは自分の断片を切り取られて何も言えなくなったり、誰にも話を聞いてもらえずに力を失っていく人たちを見るたびに、無性に胸が傷んだり、見てはいられなくて、全力でそれを生み出すものと戦いながらここまできたように思います。
今思えばその人達の姿の中にあの日の面影を見せてもらっていたのかもしれません。
いつのまにか落ちちゃうじぶん。それを見過ごしたくなくて、見て見ぬふりができなくて、必死になって手を握りしめてきたなぁと思います。
強く握りすぎた手のせいで、ご迷惑をおかけした人もたくさんいた気がします。胸をお借りした方々、その節はたいへんお世話になりました。
近くで、遠くでただ見ていただいていた方、応援していただいた方、ありがとうございました。
今、十年前の景色も、握りしめた手の力も、少しずつ変化してきていて、そんなことも話せたらとは思うのですが、また機会のあるときにお話できればと思います。
今年は、今住んでいる大阪から、3年ほど前から縁があった滋賀に引っ越して、セルフビルドのログハウスを作る予定です。決まっているのはそれだけで、仕事をどんな風に作りなおすのか、どうやって暮らすのかは向こうで考えるつもりです。
ようやく、家を建てる準備が整いました。
「このままだと末はニートかフリーターか」なんて思ってたら、数日後に一日中ドアの前で「けんちゃーん」と呼びつづけてくれた同僚に機会をもらって、ぼくは何とか職場に復帰しました。
そこからは助けてもらった同僚に恩を返すことだけを考えて仕事に取り組みました。・・・で、6年後には、フリーランスになって仕事をいただけるくらいの仕事の腕を身につけてました。
フリーになってからは、あの日の自分みたいに落っこちちゃう人が誰もでないような働き方を目指して、試行錯誤を重ねました。連戦連敗といってもいい道のり でしたが、やっと自分なりにこの道だ、というものにたどり着いた矢先、忘れかけていた十年前の風景が雪崩のように押し寄せて、ぼくはその中に埋もれました。
「とっくに乗り越えたはずなのになんで今さら?」と思っても、その勢いは止まらず、三日三晩うなされるようにしてぼくが見たのは、全てを引き受け続けているぼくの姿でした。
ぼくはあの日、周りの期待に応えることができず、でも周りにいる人にだけは目を背けずに、必死に頑張ってようやく認めてもらえるようになった、そう思っていました。
でも、その時見えたのは、自分の限界を超えた状況の中で全てを飲み込み続けて一歩も動けなくなり、そんなぼく自身から目を背けた自分の姿でした。
「あぁ、ぼくは、最後の最後に自分に背中を向けたのか・・・。
今まで気づきもしなかった・・・。でも、よく頑張ったよな。」
この十年間に何の悔いもないけれど、そこから長い道のりを歩いて、今ここにいるのだと思うとちょっとジンと来ました。
そういえば、ぼくは自分の断片を切り取られて何も言えなくなったり、誰にも話を聞いてもらえずに力を失っていく人たちを見るたびに、無性に胸が傷んだり、見てはいられなくて、全力でそれを生み出すものと戦いながらここまできたように思います。
今思えばその人達の姿の中にあの日の面影を見せてもらっていたのかもしれません。
いつのまにか落ちちゃうじぶん。それを見過ごしたくなくて、見て見ぬふりができなくて、必死になって手を握りしめてきたなぁと思います。
強く握りすぎた手のせいで、ご迷惑をおかけした人もたくさんいた気がします。胸をお借りした方々、その節はたいへんお世話になりました。
近くで、遠くでただ見ていただいていた方、応援していただいた方、ありがとうございました。
今、十年前の景色も、握りしめた手の力も、少しずつ変化してきていて、そんなことも話せたらとは思うのですが、また機会のあるときにお話できればと思います。
今年は、今住んでいる大阪から、3年ほど前から縁があった滋賀に引っ越して、セルフビルドのログハウスを作る予定です。決まっているのはそれだけで、仕事をどんな風に作りなおすのか、どうやって暮らすのかは向こうで考えるつもりです。
ようやく、家を建てる準備が整いました。
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