比良のログハウスで結婚式を挙げるまで その1(なんのための結婚式?) 

公開日: 2014-10-09 結婚式のこと




ここにたどり着くまでの紆余曲折を書いていきます。
二人のなれそめとかじゃなく、会場とか準備について。

2014年の5月に手づくりの結婚式をしました。
多くの人が挙げる式とはぜんぜん違う形だったので、
「こだわりの結婚式ですね」と言われたりもしたけど、
ぼくらの感覚では、じぶんたちがこだわってこうなった、
というより、周りの人のご縁とか流れで、
いつの間にかカタチになった、というほうがぴったりくる。




もちろん、結婚をすることでさえ
結婚について、あーでもない、こーでもない、
と話し合っていたぼくたちは、
「そもそも結婚式ってなんなんだ」
「する必要あるの?」
ということを数ヶ月にわたって話していた。

なので、そういう意味では、
結婚式という”儀式へのこだわり”はあった気もするけれど、
いわゆる「こんな結婚式にしたい」というこだわりは
ぼくらにはなかった。

そういえば、ぼくのパートナーが「ウェディングドレスを来たい」
という理由で結婚式を挙げるのを決めた気がするけれど、
終わってみればウェディングドレス選びには
ほとんど労力をかけていなかったな…
(そのあたりは次回以降で書くかもしれない。)

でもともかく、「こんな結婚式の挙げ方もある」
ということを言葉にしておきたくって、
表現ができるところまで、書いてみたいと思う。


当時住んでいた高槻の家からすぐの散歩道。
夕焼けがきれいだった。

話は1年ほど前にもどって、
当時のぼくらは、「なんのために結婚式をあげるのか」
について、家にいる時はもちろん、
話が煮詰まったらカフェに行ったり、散歩に出かけたり、
キャッチボールをしたりしながら話し合っていた。
そのあたりの結論は、以前に書いた通りだけど、
今あえて、短い言葉で言うなら
「二人に近しい人へのご挨拶のため」
に結婚式を開こうということになった。

結局、式の当日まで、ずーっとその問いの答えを
探し続けていた気がするけれど、
当時のぼくたちが慎重になっていたのは、
じぶんたちのためだけに人に集まってもらうことの
意味がよく分からなかったからだと思う。

なので、「もうやめにしようか」という言葉は
なんども口にしていた。
ただ会えばいいだけなら、ぼくらが出向けばいい。
(一度、本当に挨拶巡りをする話の流れにもなった…)
遠いところからわざわざ人に来てもらって
通りいっぺんの儀式をして終わるのは、
とても失礼な行為な気がする、という話もした。
だから、ぼくらも含めて、集まった人が、
ゆっくり話をできるような時間をとりたいと思っていた。
そうすれば、一人ずつ会いにいくだけじゃない、
集まることの意味が生まれそうだから。


話し合いはノートに書きながらすることが多かった。

ところで、結婚式場の人と話をしたときに、
「あんまりフリータイムが長いと間がもたないですよ」
と言われたけど、それってすごく変な話だと思った。
たしかに、かっちりとしたホテルの会場なんかだと、
くつろぐのは難しいから「ご自由にご歓談ください」
なんて言われても間はもたないだろう。

結婚式にいって、新郎新婦と話したのは一言二言、
なんてこともざらにあるから珍しくはない。
だからふつうは「そんなに話したいなら二次会で」
ということになるんだろうけど、
じゃあ、間をもたせるための時間は
誰のための時間なんだろう?

ぼくらの知らないところで決められたルールを受け入れて
「まあそんなものか」と思って過ごしてもらうのは、
やっぱり失礼な感じがして、そんな場にはしたくなかった。

ぼくらとしては、ただ失礼のないように挨拶できる場に
できればそれで良いのだけれど、
結婚式のことを考えれば考えるほど
多くの結婚式専用の会場には、既に知らないルールが
適用されていて実現できなさそうだということが分かった。
そこで、仕方なく他の道を探しはじめた。
というのがスタート地点での本音。

なんて書いていたら、
やっぱりこだわりがあるのかもしれない、
と思いなおして辞書をひいてみた。
こだわ・る〔こだはる〕
1 ちょっとしたことを必要以上に気にする。
    妥協しないでとことん追求する
2 つかえたりひっかかったりする。
3 難癖をつける。けちをつける。
すると、1の意味での「こだわり」はある気もしてくる。
それが何かというと、目に見えるカタチではなく、
ぼくらも含めたその場に集う人が丁寧に過ごせるこだわり。

お金や効率やカタチではなく、
その場に集まる人が中心に据えられた場にしたい、
表現をする言葉はその時々で変わっていったけど、
それがそのときから、ぼくらのずーっと大切にしてきた想いだった。

そんなわけで、
ぼくたちの長ーい議論はひとまずの結論を得た。

問題はそんなことがどこでできるのか、だった。
次回に続く
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