網野善彦と中沢新一に起こった継承の温かさ

公開日: 2014-10-08

今読んでいる本。
とまらない。



ほぼ日刊イトイ新聞の「はじめての中沢新一」
読んでから、中沢新一の本を乱読しています。




もともと、貨幣や経済のことを考える手始めに
『緑の資本論』(ちくま学芸文庫を読んだのと、
それ以外は友人のすすめで
『大阪アースダイバー』(講談社)を読んだくらいで、
そこまで中沢新一のことはほとんど知りませんでした 。

でもなんとなく興味を持ち続けていたのは
歴史家の網野善彦との関係を書いた
『僕の叔父さん網野善彦』(集英社新書)を読んで
網野さんと中沢さんの、たまたま親戚だった関係に
師弟のような、友人のような、戦友のような、
なんともいえないつながりができたことに
不思議な温かさを覚えたからです。

網野善彦のことは、別の友人からすすめられて
知っており、著書を10冊以上は読んでいたので
ぼくにとって中沢新一の本は
「いつかは読むだろうな」という予感のするものでした。

そしてつい先日、その”いつか”が訪れたわけです。

「カイエ・ソバージュ」シリーズの1、2巻では
石器時代の神話の形成から、国家の成立、
そこから仏教の発生までを、一つの物語のように
語っているのですが、まるで映画を見ているよう。

そして、その内容こそが、網野善彦が
生前「今後の研究の課題である」として内容で、
先に網野善彦さんの著書を読んでいた僕は、
「だれかこの研究課題を受け継いだ人はいるんだろうか」
と思いつつ、いなければ自分でいろんな本を読んで、
勉強していくしかないなぁ、と思っていたのでした。

そして、冒頭のウェブサイトを見たときに、
ちょっとした衝撃を受けつつ本を読んでみると、
まさに中沢新一が網野善彦の残した課題のことを
語っているわけです。。。

胸が熱くなるような、学問へのアプローチ
というのがあることに、じーんときました。

本の書評についてはこちらで書いています。

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