3センチのピントをめぐるたたかい

公開日: 2015-02-01 日記

ピントのずれた写真。
みるとなんかモヤッとする。


今は「持ち寄り食会」という名前がついたようだけれど、
大谷さんの1500円新年会が引き続きおもしろい。


人が集まって話しているときに、
その場に合わせて話をしていることがよくある。

そういうときは、
なんとなく全体に受け入れられそうなテーマとか、
他の人も興味を持ってくれそうなことを選んで話す。
結果、だれも話題に乗っかれない。
そんな空気を感じることがほんとうによくあった。



これを「持ち寄り食会」に重ねると、
大谷さんが魚肉ソーセージを買うときに、
4本入りを選んだことを悔やんでいたのを思いだす。

4人いるから4本入りを選んだけれど、
その理由は”なんとなく”。
この”なんとなく”がこういうときの曲者だ。

本当にじぶんが欲しいのなら、一本で十分だったし、
だからこそ、魚肉ソーセージの存在がはっきりしてくる。


端から見れば、とてもくだらないし、
どうでもいいことかもしれないけれど、
距離にして数センチを分けるような微細な感覚が
周りの人に驚くほど大きな影響を与える。

仮にこの距離を3センチとして、
言葉に形があったとして、
相手に合わせずきっちり置いた言葉は、
ピントのはっきりと合ったものになる。

少しでも人に合わせて置いたなら、
だいたいどんな形かは分かるけれど、
モヤっとした何かが残る。

はっきりとしたものには、反応をしやすい。

モヤッとしたものには、反応がしにくい。

たぶん、知らない間に見えにくいところを
見ようとしてしまうからだと思う。

最近、いろんな場でこの感覚の違いを
実験するのが楽しい。
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