「なぜか来てしまった」こそ究極の「わざわざ」

公開日: 2015-02-07 日記

学生時代に”なぜか行った”インド

年に何度か、大谷さんの家に行く。

本の講読会があるとか、ベーコンをもらうとか、
理由をつけて行くときもあるけれど、

極めて消極的な理由で行くこともある。

たとえば、
他にすることがないからとりあえず行く、とか、
気の乗らない誘いを断るために行く、なんてこともあった。



で、当日は、とりあえず家に上がってお茶でも飲んで
しばらく黙ったり、寝転んだり、本を読んでいる。

そうして過ごしているうちに、ふっと話したことで
盛り上がって何時間も話したり、
急に何かを作ったりすることになる。

何年か前の夏の暑い日、家についてお茶を飲みながら
ぼくが「没頭することがしたい」と言ったのに、
「じゃあ壁でも塗るか」と大谷さんが応え、
まる一日家の壁を塗ったこともあった。

大谷さんの家ではないけれど、
壁塗りの写真。雰囲気は一緒。


先日は、疲れて行きたくなくなったものの、
消極的な理由で約束をした手前しぶしぶ家に行き、
お茶を飲みながらぐだぐだとしていたら、
急に話が盛り上がって、終電を乗りにがすところだった。

不思議なことに、帰る頃には疲れはなくなって、
むしろ元気になっていた。



大谷さんが以前に書いたこの記事、
【060】ついでにじゃなくてわざわざ来ました。
付け足すものはないと思っていたけれど、
ちょっとお借りすることにして、

「ついでに」でも「わざわざ」でもなく「なぜか」来ました。

と言ってみる。


なにかのために来る、ということも超えて、
理由もないのになぜか来る、というときに、
触れ合える領域というのがある気がする。
 

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